PEファンド

外資系PEファンド「KKR」の特徴と年収、転職方法まとめ

KKRとは

KKRは米国ニューヨークに本拠を置くプライベートエクイティ(PE)ファンドであり、未公開株式への投資を通じて資金の運用を行う。世界20都市に拠点を持ち、約2000億ドルの資金を運用する。2006年に日本オフィスを開設し、元日興プリンシパルインベストメントの平野博文氏が日本代表を務める。

KKR ロゴ PEファンド

KKRは当時ベアー・スターンズ出身のユダヤ系アメリカ人であるジェローム・コールバーグ・ジュニア、ヘンリー・クラビス、ジョージ・ロバーツによって設立され、3人の名前を取ってKKR(コールバーグ・クラビス・ロバーツ)と名付けられた。

KKRの投資先・過去の実績

KKRの日本における投資実績はベインキャピタルやカーライルなど他の外資系PEファンドに比べると少ないが、1つ1つの案件の規模は大きい。日本国内におけるKKRの投資先は以下の通り。

投資先企業投資時期売却時期
インテリジェンス2010年6月2013年3月
パナソニックヘルスケア(PHC)2014年3月投資中
Pioneer DJ2015年3月2020年4月
カルソニックカンセイ2017年3月投資中
日立工機2017年3月 投資中
日立国際電気2017年12月投資中
フロムスクラッチ2019年8月投資中

KKRの特徴

他のPEファンドと比較したときのKKRの特徴としては、大型の案件が多いことに加えて、追加買収が多いことが挙げられる。これはグローバルでKKR自体が売り文句にしている特徴だが、国内でもカルソニックカンセイの案件で追加買収が見られた。

KKRは日産系の自動車部品メーカーであるカルソニックカンセイを買収したあとに、米クライスラー(FCA)の自動車部品部門であったマニエッティ・マレリを追加買収し、両社を合併させることで世界7位の自動車サプライヤーに変えた。

KKRへの転職方法

KKRは他の外資系PEファンドと比較しても採用数が少なく、入社の難易度は極めて高い。また、PE部隊のメンバーはほぼ全員が外資系投資銀行の投資銀行部門(IBD)出身であり、ベインキャピタルのように戦略コンサルティング・ファーム出身者を採用することはない。アナリスト~プリンシパルの経歴は以下の通り。

タイトル
(イニシャル)
経歴
(一部抜粋)
アナリスト
(A.H.)
海外大学
マッコーリーキャピタル(株式調査・セールストレーディング)
アソシエイト
(H.M.)
東京大学経済学部
モルガン・スタンレー(投資銀行部門)
アソシエイト
(C.H.)
東京大学経済学部
JPモルガン(投資銀行部門)
アソシエイト
(K.C.)
慶應義塾大学経済学部
メリルリンチ(投資銀行部門)
プリンシパル
(T.M.)
東京大学大学院
ゴールドマン・サックス(投資銀行部門)
ベインキャピタル
ハーバードMBA
プリンシパル
(K.M.)
慶應義塾大学理工学部
東京大学大学院
ゴールドマン・サックス(戦略投資部)
プリンシパル
(T.O.)
東京大学経済学部
シティグループ(投資銀行部門)
ラザードフレール
CVCキャピタルパートナーズ
コロンビア大学MBA

なお、KKRは自前のコンサルティング部隊として「キャップストーン」という内製化された組織を持っており、こちらでは主にコンサルティング・ファーム出身者が採用されている。キャップストーンのメンバーの経歴は以下の通り。

タイトル
(イニシャル)
経歴
(一部抜粋)
アソシエイト
(S.T.)
慶應義塾大学経済学部
メリルリンチ(株式調査部)
BCG
プリンシパル
(Y.K.)
慶應義塾大学理工学部
東京大学大学院
マッキンゼー・アンド・カンパニー
プリンシパル
(R.W.)
海外大学
BCG
ディレクター
(I.M.)
東京大学法学部
BCG
ケロッグMBA
ディレクター
(H.I.)
東京大学法学部
BCG
スタンフォードMBA

KKRの年収

他のPEファンドと同様に、KKRの年収は一般に公表されているデータがほとんど存在しない。米国ニューヨークオフィスの平均年収のデータを円換算で計算したものを下記にまとめているので参考にしてもらいたい。

日系PEファンドより外資系PEファンドの方が年収水準は高く、外資系PEファンドの中でもKKRは最高水準の年収が期待できる。なお、PEファンドの特徴であるキャリー(Carried Interest)と呼ばれるボーナスは以下では含めていない。

タイトル年収(基本給)
アナリスト1400万円
アソシエイト1690万円
プリンシパル1820万円
ディレクター2270万円
Source: Glassdoor

また、2020年3月のBloombergの報道(KKR’s $277,500 Median Employee Salary Tops in Private Equity Pay)によると、グローバルに展開する大手PEファンドのメンバーの給料の中央値は以下の表の額だとされている。

PEファンド年収(中央値)日本円換算
KKR$ 277,5003025万円
ブラックストーン$ 215,0002344万円
カーライル$ 210,7742297万円
アポロ$ 216,6952362万円
Source: Bloomberg